フランス料理のテクニック~ コンフィ

フランス料理の調理方の1つにコンフィと言う料理が有ります。


簡単に言うと油などで食材を低温(70~90℃以下)で煮込んでいくテクニック。


これがフルーツだと砂糖(シロップ)で煮込んでいく調理でコンフィチュールと言いますが、まあジャムですね。


フルーツをジャムにすると長期の保存が可能になります。

そうです…コンフィとはフランス語でコンフィル(保存する)が語源。

なぜこのテクニックができたのか…100年位前からある調理方法。今の様な冷蔵、冷凍技術もないし輸送技術もない。その中でいかに食材を美味しく、長く食べられるかを考えた調理方法だと感じます。


で、なぜコンフィと言うテクニックで長期の保存が可能なのか?   

肉をコンフィにするときは下準備で塩と香草やスパイスでマリネするんですが、ここで料理本に書いてある事だけ書いても面白く無いので、もっと深く。

まず食材が腐敗するのはなぜかってことで、その素材の持っている水分が腐敗の原因。その水分を抜く為に肉なら塩、フルーツなら砂糖(シロップ)でマリネするわけですね❗ なぜ塩や砂糖で水分が抜ける?  まぁ浸透圧です。詳しくは今回は割愛です


簡単な料理本だと食材に塩をするのは下味の為とよく目にしますがそうでは無いんですね❗ エルクラシコでは和牛や地鶏、ジビエなどの肉をローストするさいに塩をする事はほとんど有りません。理由は簡単で、水分を抜きたくないから。 塩は仕上げにすればいいと…


逆にこれが冷凍のお肉を調理する時は、先に塩をして少し時間をおきます。 コンフィの話と遠く成ってく~けど このテクニック、イコール保存や腐敗の話なので~ まぁ冷凍すると素材の分子の中に保存してる水分も氷り、体積が多く成りますね❗その多くなった体積が細胞を壊し解凍したときに水分(ドリップ)で出てきます❗ この水分は美味しくないですね❗冷凍しなくても保存する技術が水分を抜くテクニックで、日本では梅干しとか漬物とか…







でフレンチでは更に保存を高める為に油を使えという技術です❗


水は腐敗しますが脂(油)は腐敗はしません。劣化はするけど…

下準備で水分を抜き、脂で煮込んだ調理がコンフィというテクニック。


どんなに技術が進歩しても残ってゆくテクニックであって欲しい❗